エクスカリバー 1972 メドゥサイド・ブレンディング 42.2%
評価:A+
香りは早熟のプラム、ブラッドオレンジ、鉛筆の削りかす、バニラ、木工用ボンド、
飲むとプラム、オレンジ、バニラ、クルミの渋皮、ナッツ、グレーンらしいスムース感、熱帯の木。
モルトマンシリーズなどでお馴染みのメドゥサイド・ブレンディング社より、1972年の長熟ブレンデッドのリリースです。
エクスカリバーというとアーサー王の聖剣で有名ですが、自分の世代だとどうしてもファイナル・ファンタジーを思い出してしまいます。FF5でギルガメッシュがパチもんのエクスカリパーという剣で切りつけてくるも、ダメージが1しか喰らわなかったあのイベントです。笑
これも最強のブレンデッド・ウイスキーではないような気がしますが、そのネーミングからはやはりブレンダーの意気込みは感じますよね。例によってサンプルをいただきましたので、拾えた範囲で掲載します。
トップからはフルーツの皮感(オフィシャルのテイスティングコメントでは巨峰とされていましたが、結構巨峰の皮感に酸味が混じっているようなニュアンスで、ここでは早熟のプラムとしました)に始まり、オールドシェリー感が味わえる一方、やはり過熟感は否めず、鉛筆の削りカスなどの木のニュアンスや、過熟さから来ていると思われるスパイシーさも結構感じました。それなりにグレーンのベタッとした甘みもあります。
グレーン感があまり得意ではなく、バランス感を重視する自分にとってはあまり評価自体は高くありませんが、一方でブレンデッドにすることでこの長熟が無理なく飲めるように昇華されていることや、現行リリースでこのオールドシェリー感が味わえる点では良いボトルだと思います。試すことは出来ないですが、ロックや水割りで飲むとオールドシェリーの良いニュアンスが拾いやすくなって良いかもしれませんし、カスクストレングスがきついという方にとっては、これくらいの伸びた感じがすきかもしれませんね。活躍の場はありそうなボトルですが、いかんせんそのような飲み方が大好きな方でこういうボトルに手を出してくださる方がどれほどいるのかはわかりません。価格とブランド力を考えると、酒屋的にもバー的にも売りにくいお酒なのかもしれませんが、活躍する場面はありそうに思いました。