ウイスキーラヴァーの日常

シングルモルト、ウイスキー好きのサラリーマンが、ウイスキーを通じて感じたこと、思ったこと、考えたことなどを綴るブログです。

ボウモア 1993-2001 for MAEDA 40%

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Bowmore The Islay Prestige

1993-2001 8 year old
Cask No. #500065, 500066, 500067
Specially bottled for MAEDA Co., Ltd
Alc: 40%

評価:S+
香りはパッションフルーツ、クァバ、パイナップルなどの南国フルーツ、種まで入れたグレープフルーツジュース、ボウモアらしいピート、少し磯っぽいニュアンス。
飲むと香り通りの南国フルーツ、少し塩素感やローストした貝殻、磯っぽさ、らしい穏やかなピート。

 

93ボウモアの先駆けとも言われる、通称「前田のボウモア」。2000年代初頭に主要地域のプライベートボトリングで4種類ほどリリースされたようですが、自分はこのボウモアとローズバンクしか知りません…。実際にリリースされたのかもちょっとわからないです。大阪を中心に展開していた、酒の楽市さんで販売されていたようです。

このボウモアは当時5000円ほどで売られていたようですが、経営していた㈱前田が倒産、現在はやまやの系列になっております。このときに1本1000円ほどで投げ売りされていたとか。今となっては信じられないですが、そんな時代が少し前まであったんだなあと改めて実感します。

93ボウモアはトロピカル感、南国フルーツなどで所謂当たり年の一つかと思いますが、このボウモアも8年という短熟にもかかわらず、そういう香味が出ています。

提供いただいたマスターによると、「もっと置いておくと南国感が激しくなりますよ」とのこと。口開けから2度ほど飲みましたが、暫く置いておくと南国フルーツ全開で、とても美味しいボトルでした。加水や経年変化のせいか、トゲトゲしさはあまりなく、分かりやすいフルーツ感とピーティや磯っぽさがあって、かなりキャッチーなボトルになっていると思います。レートは迷いますが、個人的な好みも含めてちょっと高めで。状態も抜群ですし、これくらいの評価でも良いんじゃないかと思います。

さて、このトロピカル感はどこから出ているのか?というのは愛好家の中でもときどき議論になるところだと思いますが、こういう短熟でも出ているところを考えると、熟成以前の工程、つまり発芽~発酵までの間に出てきたものと言われています。とある組織は酵母説を主張していたり、愛好家の中では麦芽由来を推していたりするわけですが、今後のリリースでもこういうボトルが出てくれるとうれしいですよね。

こんなボトルは中々地元で飲む機会がありませんので、惜しみもなく提供くださったマスターには大変感謝しております。ごちそうさまでした!