評価:A+
香りはグレープフルーツ、
キンカン、すりおろしたリンゴ、穏やかな麦感、土っぽいピート香。
飲むとスパイシーだが僅かに
シトラスやパイナップルなどのトロピカル感、その後スモーキーなしっかりとしたピートが覆う。余韻はウッディ、バニラ、スパイス。
シグナトリーからリリースされている、ジュラの1989年蒸留、2016年リリースです。
アイラ島の東側に隣接しているジュラ島。アイラのアスケイグ港からアイラ海峡を2000m程渡ったところに島があり、隣接という言葉が相応しい島です。人口が約200人に対し、鹿が4000頭以上おり、まさに鹿の島(ヴァイキングの言葉でジュラ)という言葉通りの島です。
現在のジュラは1963年にオープンした蒸溜所で、現在はホワイトマッカイグループ、親会社はインドのUBグループの傘下です。基本的にはノンピートでオイリーな
モルトを作りますが、夏の1ヶ月間はピーテッドタイプの
モルトも作成しております。仕込み水はマーケットロッホの水で、こちらは比較的ピーティーな水のようです。
ジュラは1999年辺りのバーボン樽が有名で、またオールドのジュラはトロピカル感を纏ったボトルも散見されます。このボトルも香味からは間違いなくバーボン樽ですが、かなり土っぽさが強いピートする香りでした。飲むと結構なスパイシーさを感じますが、奥から
シトラスとトロピカル感を感じ、ピートが覆い、結構美味しい
モルトでした。時間経過でスパイシーさがマイルドになってきた時、いい方向に触れるとさらに面白い一本となりそうな、ポテンシャルを感じる
ウイスキーでした。サンプルくださったT様、ありがとうございました!