ウイスキーラヴァーの日常

シングルモルト、ウイスキー好きのサラリーマンが、ウイスキーを通じて感じたこと、思ったこと、考えたことなどを綴るブログです。

グレンロッシー 1992-2017 24年 シグナトリー 信濃屋向け 57.4%

f:id:giny:20170810084724j:plain

f:id:giny:20170810084727j:plain

f:id:giny:20170810084729j:plain

GLENLOSSIE 1992-2017 24yo H/H #3454 SIGNATORY FOR SHINANOYA
700ml
Alc:57.4%vol.
278 btls
評価:A+-A++
香りはオレンジオイル、キウイフルーツやパイナップルの缶詰め、フルーツタルト、少しワクシー、奥から木香やハーブ。
飲むとオレンジ、香り通りのミカンや桃の缶詰を乗せたフルーツタルト、レモンクリーム、まだ固くスパイシー、ウッディ。

先月、SHINANOYA×SIGNATORYの初めてのコラボとなったグレンタレットとグレンロッシー。すぐに売り切れてしまい、悔しい思いをされた方も多いのではないでしょうか。
自分はグレンロッシーのみは買えたのですが、グレンタレットはバー飲みを2回した程度、ロッシーも何回か飲む機会に恵まれましたので、久しぶりのテイスティング記事ですが書いていきます。

グレンロッシーはロングモーン、グレンエルギン、ベンリアックなどの近く、エルギンの南にあるトムスヒルにある蒸留所で、創業は1876年、グレンドロナックのマネージャーも務めていたジョン・ダフによって創業されました。1896年にはグレンロッシー・グレンリベット・ディスティラリー社が設立され、1919年にはDCL社に参入、1930年代にはSMD社による経営が続いていました。1962年にはポットスチルを4基から6基へ拡張し、1971年には同所に拡張された蒸留所が建設されました。これがマノックモア蒸留所で、こちらも現在はディアジオ社の所有です。
カラ松製のウォッシュバックが8基あり、発酵は75-80時間、これがグラッシーな印象を与えているのではないかと言われています。
リリースとしては1990年より花と動物(Flora&Faura)より10年、2010年には1999年蒸留のモルトを詰めたマネージャーズチョイスがReleaseされました。基本的にはブレンド用ですので、オフィシャルからのシングルモルトのリリースは多くありません。

さて、今回はシグナトリーとの初のコラボとのことですが、勝手な憶測ですがシグナトリーが様々なボトラーに提供しているところをみると、いままでシグナトリーと提携できなかったのは輸入代理店の影響が大きいんだと思います。TWHもボトリングにあたって瓶の形状を交渉したりなどしていた過去がありますし、信濃屋さんも恐らくかなりの交渉をされたのではないか、と察します。

そんな中満を持してリリースされたボトルですが、どちらもシグナトリーらしく、コスパの高く、今までのPBを踏襲するようなボトリング、という感想を持ちました。

このロッシーに関して言えば、まだスパイシーさが強いですが、今でも十分フルーツ感が楽しめるボトルですし、今後瓶熟でこなれてくると、意外でさらに美味しいボトルになると考えています。自分は暫く寝かせようと思います。レートも悩ましいところですが、角が取れたあたりで複雑さが増しそうで、今後更に高いレートになると思います。
今の時点で十分楽しめるタレット、今後ものすごく美味しくなると勝手に期待してるロッシーと、ナイスな2本でした。シグナトリーは敬遠する方も多そうではありますが、少なくともメジャーのボトラーでさえ原酒をあまり確保できていない状況に鑑みると、今後更に存在感を増しそうな蒸留所だと思います。今後のリリースも楽しみですね。