ウイスキーラヴァーの日常

シングルモルト、ウイスキー好きのサラリーマンが、ウイスキーを通じて感じたこと、思ったこと、考えたことなどを綴るブログです。

ハイランドパーク 1967-2004 47.5% #10197

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評価:S+

 
 
香りはなめし革、しっかりとした麦感、取れたてのチェリー、しっかりとしたスモーキーなピート。
飲むと香り通りの煮詰めたプラムやチェリーのコンポート、ヘザーハニー、しぼりたてのブドウジュース、高級家具。余韻には嫌みのないピートや焦がしカラメルが続き、素晴らしく濃厚でジューシーだが嫌味がない。
 
オークニー諸島の中心の島メインランドMainlandにあるハイランドパーク。州都カークウォールKirkwallの外れにある高台にある蒸留所がハイランドパークで、スコットランド本土最北のウルフバーンよりも北に位置し、スコットランド最北の蒸留所と言われています。
1798年にはマンシー(マグナス)・ユウンソンの密造所があり、その高台(High Park)にいちしていたことから、当時High Park of Rosebankと呼ばれ、息子の代まで続いていましたが、閉鎖を余儀なくされ、1813年にはHighland Parkが創立しました(High Park of RosebankはKirkwall蒸留所として知らていました)。
19世紀後半には有名な銘柄となり、現在エドリントン・グループが運営しております。
特筆すべきはフロアモルティングを行っている蒸留所であることと、オークニー諸島の気候が寒冷であり、大きな樹木が育たないところであることから、ヘザーなどが堆積してできたピートを用いていることでしょうか。アイラはナナカマドや樺、スカイ島はヘーゼルナッツの木が堆積したものと言われており、この原料の違いが独特のフレーバーが作っているのかもしれません。
さて、このボトルですが、2004年に日本向けにリリースされたボトルで、正規輸入で入荷してきました。お値段も当時1本10万円とかなり高価ですが、今回かなりの安価で提供いただけたので少しテイスティングしてみました。
 
香りから思わず果肉をかじっているような、フレッシュで濃厚なチェリーなどの果実香が広がりつつも、しっかりとハイパらしさが感じ取れます。飲むとこれも果実のコンポートのような重厚な甘味や、ぶどう、果実酒のニュアンスがありますが、濃厚でジューシーなのが特徴的でした。飲んだ量が少なくしっかりと評価出来ているわけでもないですが、こういうボトルも単純に好きなので、高評価を付けさせてもらいました。複雑さを求めるとちょっと違うのかもしれませんが、嫌味が全く無い濃厚なジューシーさというのは中々出会えるものでもなく、良いものを飲ませてもらいました。