ウイスキーラヴァーの日常

シングルモルト、ウイスキー好きのサラリーマンが、ウイスキーを通じて感じたこと、思ったこと、考えたことなどを綴るブログです。

グレンロセス 1997-2016 19年 ジュランソン・フィニッシュ クーパーズ・チョイス 46%

 

f:id:giny:20170703113523j:plain

Glenrothes 1997-2016
19 year old
Jurançon Finish
Alc:46%
Cask No.: #9455

評価:A+
香りはりんご酢、バタースコッチ、桃やラズベリー、バニラ、オレンジピール、ジンジャー、淡い麦感、少し粘土のニュアンス。
飲むとオレンジキュラソーやマスカットのフルーティーなニュアンスがあるが、すぐに消えしっかりめのタンニンが広がる。土っぽくスパイシーなピート、強くローストしたコーヒーといった苦味を伴うアーシーなニュアンスを強く感じる。余韻には焦げ感。

ザ・ヴィンテージ・モルトウイスキー社はクーパーズチョイスより、グレンロセス1997年、2016年ボトリングの19年熟成、ジュランソン・フィニッシュです。

グレンロセスはスペイサイドロセス地区にある1878年創業の蒸留所で、ブレンド向けとして重宝されているモルトです。1896年からはフェイマスグラウス、1930年代からはカティーサークなどの原酒として使われるようになり、95%はブレンド用に回されます。現在はエドリントンが所有していますが、BB&Rがシングルモルトの販売権を得ており、特徴的な丸瓶でのリリースがされています。

ザ・ビンテージ・モルトウイスキー社は1992年にブライアン・クルークによって始められた会社で、フィンラガンやアイリークなどのブランドが有名かと思います。シングルモルトシングルカスクリリースのものはクーパーズ・チョイスシリーズでリリースされており、今回もそのシリーズになります。

今回は白ワインの有名産地であるジュランソンの空樽でフィニッシュをかけたボトルのようです。香りから酸味やフルーツ感が結構味わえる一方、飲むとフルーティーさというよりもタンニンが強めで、土っぽさも感じます。どちらかと言うとフルーティーさよりも苦味を強く感じました。個人的にはフィニッシュものは香りと飲んだ印象が異なることが多いと思ってるのですが、これも例外ではないように思います。ただ実験的ですし、ジュランソンというもの自体あまり知らなかったので、勉強になりました。ワイン樽は比較的手に入りやすいと聞いていますし、このリリースもそういう意図なのかもしれません。正直フィニッシュものはボトルを抱えるのが怖いのですが、時々フィニッシュものでも美味しいリリースもあったりして、気になってしまう存在です。20mLしか飲めていませんので、今後の変化も気になるところです。