ウイスキーラヴァーの日常

シングルモルト、ウイスキー好きのサラリーマンが、ウイスキーを通じて感じたこと、思ったこと、考えたことなどを綴るブログです。

宮城峡2000's 蒸留所限定 57%

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評価:A

塩漬けにした林檎、ハニーシロップ、バニラ、塗装のしていない家具、香ばしいモルティな香り。
飲むとバナナ、ほんのりとプラム、熟成感はあまりなくスパイシー、バニラ、スナックモルトのような香ばしく軽い麦のニュアンス。

 

宮城峡蒸留所原点販売である、宮城峡2000'sです。
1969年にニッカウヰスキーの第2蒸留所として設立された宮城峡ですが、一昔前までは様々な蒸留所限定販売のボトルが売っていたようです。その時期には余市しか行ったことがなかったですが、有料試飲コーナーと販売コーナーが複数あったり、原酒が5年から20年まであったりと、今思うと夢のような空間でしたが、当時は高くて小さいボトルしか買えなかった記憶があります(酒に一万出すこと自体がありえないように当時は思っていました)。

その後、原酒不足で原酒シリーズは販売終了、代わりに出てきたラインナップが1980's、1990's、2000'sというバッティングした形でのリリースでした。シングルモルトでそれぞれリリースしていましたが、今となってはこのシリーズも2000'sしかなく、本当に在庫が厳しいのだろうと勘ぐってしまいます。

このボトル、実際には2000年~2009年原酒のバッティングということで、ロットをちゃんと確認しているわけではないですが、今年生産されたとして、8~17年程度の原酒が使われていた計算になります。

香味ですが、全体的に素朴な香味で、特に取り立てて特筆すべきところもないといえばない原酒ですが、嫌味のないプレーンな原酒は宮城峡らしさがわかりやすく、下手に樽感が効いているボトルよりもよっぽど好印象で、蒸留所限定品のチョイスがこれということも頷ける、宮城峡のハウススタイルを感じられるいいボトルだと思います。ニッカウヰスキーにとって、今は厳しい時期だと思いますが、徐々に原酒量も回復していってほしいものです。