ウイスキーラヴァーの日常

シングルモルト、ウイスキー好きのサラリーマンが、ウイスキーを通じて感じたこと、思ったこと、考えたことなどを綴るブログです。

ブッシュミルズ21年 40% OB 2014年ロット

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評価:A+

香りは、焦がしたカラメル、ローストした麦、ハニーシロップ、桃の皮、リンゴ
飲むと口当たりは軽く、麦汁の甘い香味、熟したリンゴ、シナモン、ハニーシロップなどの甘い香味が優しく広がる。
 
昨日に続き、アイリッシュブッシュミルズの21年、こちらは2014年ロットです。
知り合いが持っていたのを詰めてもらいました。2015年と2014年で味が違うのかどうかですが…
全然別物でした。
2014年ロットはガブガブ飲んでいるわけではないですが、カラメルやりんご、ハニーシロップのような甘味はあるんですが、どちらかと言うと麦汁にシェリー感が合わさっているような香味です。こちらにもトロピカル感はなくはないと思いますが、2015と比べちゃうと「ないです」と言ってしまいます。
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今後、ブッシュミルズ21年がどういう味になるかわかりませんが、少なくともこの2015年ロットは美味しいアイリッシュですので、見かけたらぜひ一度試してみて下さい。2014もトロピカルを感じないだけで、美味しいボトルではありますので、好きな方はこちらを飲んでみるのも良いと思います。2015がわかりやすいキャッチーなモルトで評価を一つ上げておきましたが、本当いいモルトに仕上がっていると思います。
 
さて、昨日のブログでアイリッシュウイスキーの定義をまとめましたが、一部訂正があります。
Single Pot Still Whiskeyという表記が撤廃されたことについてです。

どうやら2014年にアイリッシュウイスキーの定義が変わったようで、麦芽の使用やライ麦までの使用率が定められたようです。

使用率に対する文献はアイルランド政府の法令をそのまま引っ張ってきているので間違いはなかったのですが、呼名を昔のままで作ってました。お詫びして訂正致します。

海外版Wikipediaも文章を省略して記載されているので、法令をそのまま引っ張ってきますと、

“Pot Still Irish Whiskey/Irish Pot Still Whiskey” is defined as a spirit distilled from a mash of a combination of malted barley, unmalted barley and other unmalted cereals. The mash must contain a
minimum of 30% malted barley and a minimum of 30% unmalted barley and be:

となっていますので、改正点は、①「Single pot still」の呼名の廃止と②malted barleyとunmalted barleyはそれぞれ30%ずつ使用、ライ麦などの雑穀は5%以下にすること。

で間違いなさそうです。

日本語での言及はこのブログに記載されているという情報を戴きました。

mtsuchiya.blog.fc2.com

某資格教本では、この定義後の発行ですがまだ掲載されていなく、現在の法令と矛盾した記載がまだなされている(レッドブレストではモルトと未発芽大麦を5:5~8:2で使用という記載あり:2014年以前ならこの使用方法は法令上OKなはずです)ので、次回までには加筆修正が欲しいところです。

というか、レッドブレストが未だにSingle pot still whiskeyを名乗っているのが混乱の元なんだよ!と思わなくもないですが、もしかすると定義でこうなってしまった以上、Pot still Irish whiskeyを名乗れないのかも?と思ってしまうところもあります。どなたかお詳しい方、ご教授戴ければ幸いです。

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