カリラ 1984 23年 57.9% Impressive Cask for KAWACHIYA #3157
評価:A++
香りはピーティで甘い。アボカニーの家具、ピート、魚介だし、ヨード、ハニーシロップ、リンゴ酢、オレンジ、アプリコット。
飲むとツンとした刺激、アップルシナモン、ハニーシロップ、陶酔感のあるシェリー感が広がり、その後徐々に家具のようなウッディネス、乾燥した海藻の出汁のようなニュアンスが主張してくる。淡いグラッシー、余韻は長く、ピーティーでスパイシー、樽の渋み。
アイラ島北東のポートアスケイグの近郊にあるカリラ。ディアジオ系列で非常に生産量が多く、80年台のモルトもちらほらと手に入るだけの生産力を持っています。
味の傾向としては、ややあっさりめのピートで、塩素感などと言われたりもしていますが、近年の短熟はレモネードのような柑橘感を持ったボトルが多い印象があります。
このカリラですが、昔は結構激安で売られていた記憶があります。たしか2-3年ほど前に1-2本余っていたのを買ったのですが、15000円程度でした。いい時代でした。
さて飲んでみると、いい家具感やピート、ハニーシロップもそうですが、程よいシェリー感があり、結構美味しいです。最初はそこそこの長熟カリラだったんですが、時間経過でフルーティーさが前面に出てきた印象です。
このボトルですが、自分が仕事関連で悩んでいたときに、相談に乗ってくれたモルトバカの先輩に、相談と同時に開けたボトルでした。結局相談は数分で終わり、ウマイウマイと結構な量を飲まれたんですが、今となってはいい思い出のボトルです。